今回ご紹介する「三田会にゆかりのある女性起業家in Singapore」は、中村有希(なかむら あき)さん。1992年に文学部を卒業され、2011年に来星。現在、アジア新興国に特化した業界有識者のマッチングプラットフォーム “ExpertConnect Asia”の創業者&MDをされています。そんな中村さんに、先日取材チームがシンガポール政府系VC傘下の起業支援機関にてお話を伺ってきました。中村さんは、来星前はウォルト・ディズニー・ジャパンで新規事業の立ち上げを担当。同社在職中にUCLAとシンガポール国立大学でMBA(ダブルデグリー)を取得。一旦日本に帰国するも、APACに責任範囲を広げたいとの思いから同社を退職し、2011年からシンガポールを拠点に、多国籍企業の新興国参入や新規事業立ち上げをハンズオンで支援してきました。ご自身が現地で直面した欧米や日本とは大きく異なる「情報アクセスの難しさ」を同時にビジネスチャンスと考え、MBAやコンサルティングで培った人的ネットワークを軸に、起業に踏み切られました。多国籍企業の社内ベンチャーとご自身での起業の両方の経験を活かし、シンガポール国立大学やRaffles Institution等シンガポールの教育機関で各種プログラムを通して、次世代の起業家教育にも携わっていらっしゃいます。現在の事業は、大学を起点とした現地の起業支援エコシステムの中で、多くの方々から助けていただくことで、外国人としてシンガポール発で何とか立ち上げることが出来たとおっしゃっていました。非常にリソースが限られていたため、試作品は現地大学のキャンパスで学生インターンと作成。お客様からのフィードバックを得ながら検証を繰り返し、アイデアを形にしていかれたそうです。困難な状況が多い中でも、たまに来る良い波を見極めて乗っていく決断力など、海外起業のリアル感が満載でした。昨年12月15日に慶応義塾がプレスリリースしたスタートアップ施策(起業家教育、教育研究の成果を活用したスタートアップ創出成長支援)に関して、今後中村さんのような起業家のニーズが高まるのではとお話したところ、「大学の最大の資産は人。自分自身、シンガポールの大学の人的資産を活用したベンチャーなので、産学連携の仕組み創りなど、お役にたてる部分があれば嬉しいですし、ぜひ意見交換していきたい」とおっしゃっていました。中村さん、取材どうもありがとうございました!三田会にゆかりのある〇〇in Singaporeで、こんな方を取材してはというアイデアがありましたら、取材チームまでご一報下さい。取材チーム(アイウエオ順)今泉寛(Lead)、酒井祐輝、田代いくえ、常木佳子、宮本敬太